畳の選び方

畳はどんな構造でできている?

日常のお掃除は掃除機と、乾いた雑巾での拭き掃除。

畳は、畳表・畳床・畳へりという3つのパーツでできています。現在では畳へりのない「へりなし畳」も人気ですが、へりのあるなしも含めて、畳を選ぶ時はこの3つがポイントになるということです。

そして、何よりも大事なのが、自分の目で見て、自分の手で触れてみるということ。畳屋さんには必ず見本を出してもらって、風合いや手触りを確かめましょう。

畳表直に肌に触れ、日常の負荷にさらされる部分。

国産い草か、中国産い草か。

国産い草の特徴

  • 大部分は熊本産。
  • 土壌や農薬などが日本の基準でしっかり管理されている。
  • 丈夫で弾力性のある高品質のものが多い。
  • 耐久性に優れている。
  • 中国産に比べて高価。

中国産い草の特徴

  • 価格が安い。
  • 土壌や農薬の管理体制が不明確。
  • 弾力性に乏しく、品質・色味にムラが多い。
  • 色味を均一にするため、着色することが多い。
  • 日本より1ヶ月収穫時期が早く、未成熟のまま収穫するため耐久性に乏しい。

新調・表替えから2~3年たったら、畳表の裏返し。

い草を織る経糸には、綿と麻の2種類があります。麻の方が強さと太さがあり、たくさんのい草を織ることができるため、高級品に使われることが多いです。
経糸に対して織り込むい草の本数が多いほど、織り目が詰まってきます。目がびっしりと詰まり、厚みがあり、整った畳表は手触りや見た目にも違いがわかり、耐久性も高くなっています。
また、できるだけ長いい草で織られたものは、い草中央の上質な部分をより広く使えているため、高級品とされています。

麻ダブル
麻糸2本を1つの芯とし、計4本使ったもの。抜群の強度を誇り、織り込めるい草の数も段違いのため、最高級品に使われています。畳床に厚みや強度がないと使用できない場合があります。
麻綿ダブル
麻糸と綿糸1本ずつを1つの芯とし、計4本使ったもの。強度抜群で織り込めるい草の数も段違いのため、最高級品に使われています。麻ダブルより、使える畳床の範囲が広くなります。
麻引き
麻糸1本を1つの芯とし、計2本使ったもの。強度のある麻糸のため、多くのい草が織り込めます。 品質の良い高級品の中でも、リーズナブルです。使える畳床の範囲も広がります。
綿ダブル
綿糸2本を1つの芯とし、計4本使ったもの。ほどほどの本数のい草を織り込め、価格と耐久性もほど良いバランスを持った経糸と言えます。
糸引き
綿糸1本を1つの芯とし、計2本使ったもの。あまり多くのい草を織り込めないため、賃貸物件など、一定期間で畳を入れ替える場所でよく使われています。

畳床畳の大部分を占める中身部分。

ベッドで言えばマットレス。畳床の良しあしで踏み心地が変わります。

わら床
稲わらを使った伝統的な畳床。建材には真似できない、本物の踏み心地が味わえます。香り、保湿性、保温性、耐熱性、クッション性、防音など、自然の恵みからもたらされる天然の優れた機能をもっています。しかし近年、稲自体の生産量が減っているため、わら床の生産も少なくなっています。
わらサンド
わらとわらの間にポリスチレンフォームを挟むことで、わらの使用量を減らしています。わら床に近い感触を持ちながら、軽量で湿気にも強く、扱いやすい畳床です。
建材床
木材チップの繊維を圧縮した畳ボードを使った畳床です。畳ボードのみのものや、畳ボードでポリスチレンフォームを挟んだものなどがあります。なんと言っても価格が安く、軽量で断熱性や耐湿性にも優れており、現在普及している畳の約7割がこの建材床です。化学物質のためダニもつきにくいメリットがあります。しかし、わら床に比べると踏み心地が硬く、ポリスチレンフォームを使ったものは耐久性に難があるなどのデメリットがあります。

わら床・畳ボードのみの建材床

畳へり主張しすぎない、小さなおしゃれ。

彩なデザインから、
自分らしさをチョイス。

実際に自分で購入するまで、あまり気にして見ていなかったという方も多い畳へり。実は色味やデザインが豊富で、素材も化学繊維、綿、麻、絹など多彩です。大きく主張する部分ではありませんが、小さな部分にこそ光るのがセンスというもの。自分らしいものを選んでください。